heirの発音と覚え方 – hairやairとの違い

heirとhair 言語

heirという英単語は、髪の毛を意味する「hair : ヘアー」と読んでしまいそうですが、実際の発音は違っています。

今回は、発音を間違いやすいheirという単語の、発音・意味などと共に、どういった場面で使われる単語かもあわせて紹介します。

英単語heirの発音や意味

「heir」という英単語についての基本的な発音・意味などについてまとめて紹介します。

heirの読み方(カタカナ)と発音記号

英単語heirは、髪の毛を意味するhair(ヘアー)と綴りが似ていますが、発音は異なっています。

heirの発音では、最初のhを発音しません

カタカナで表記すると「エアー」になります。
「空気」を意味する「エアー : air」と同じ発音です。

発音記号での比較 – heir, hair, air

heir, hair, airといった、発音が紛らわしい3つの単語の発音記号を比較してみると、以下のようになります。(発音記号はGoogle 翻訳の記載を引用)

hair-heir-airの発音記号

hairheirを発音記号で比べてみても、違いは「最初のhがない」だけで、後半部分(エアー)はairと同じになっていることが確認できます。

3つの単語を、カタカナ表記でまとめてみましょう。

  • hair : ヘアー (髪の毛)
  • heir : エアー (跡継ぎ ※次節で紹介)
  • air : エアー (空気)

heirの意味

英単語heirの辞書的な意味には以下のようなものが挙げられます。

  • 跡継ぎ (後継)
  • 継嗣, 嫡男
  • 後釜, 後任
  • 相続人
  • 後継者 (受け継ぐ者)

日本の「家督」に近い意味合いを持った単語で、相続人や後継者といった「人」を指して使われることが多い単語です。

歴史的な映画やドラマなどで、比較的耳にすることがある単語です。

聞き慣れていない場合には、突然会話の中に「空気 : air」の英単語が聴こえて、混乱してしまうこともあるかもしれません。音は完全に一緒(同音異義語)なので、単語や意味は文脈から判断するしかありません

heirを使った例文

heirを使った例文をいくつか紹介します。

基本的な使い方の例

  1. She is the heir to her family’s fortune.
    彼女は家族の財産の相続人です。
    → 最も一般的な「財産を継ぐ人」という意味。
  2. He became the heir to the throne after his brother stepped down.
    兄が退位した後、彼は王位の継承者になりました。
    → 王位・地位などの継承でも使われる。

後継者・受け継ぐ人のニュアンス

  1. This young artist is seen as the heir to Picasso’s legacy.
    この若い芸術家はピカソの遺産を受け継ぐ者と見られています。
    → 「遺産」は財産だけでなく「影響・精神」も含む。
  2. He is considered the heir of his father’s political ideals.
    彼は父親の政治的理念を受け継ぐ者と考えられています。
    → 抽象的な価値観の継承も表せる。

否定文・注意表現

  1. Without a will, it’s unclear who the legal heir is.
    遺言がなければ、法的な相続人が誰かは不明です。
    → 法律関係の記事などでもよく出るフレーズ。
  2. She has no direct heir.
    彼女には直系の後継がいません。
    → 「heir」は単数で使うことが多いが、複数形 heirs もある。

heirの覚え方

単語を覚えるのには、一緒に使われているシーンや台詞があると便利です。例文で十分な人もいるかもしれませんが、シーンや台詞から思い出せることもあるものです。

日本ではあまり馴染みのない英単語のheir(エアー)ですが、海外の映像作品やゲームなどでは比較的目にします。ここではheirが使われる作品やシーンを紹介します。

“heir” to the Iron Throne – from Game of Thrones

heirは「後継者」や「継嗣」といった、「家督を継ぐ人」の意味で使われることが多い単語です。

世界的な大ヒットとなったドラマ「Game of Thrones」は、中世くらいの時代を舞台としており、血筋や家系の話も多く登場します。その中から、ドラマ後半のワンシーンをYouTubeのショート動画から引用して紹介します。

引用動画 (YouTube) : The moment Jon Snow realises he is the true heir to the Iron Throne
(タイトル和訳) : ジョン・スノウが自分が鉄の玉座の真の継承者だと気づいた瞬間

このシーンは、不貞の子だとして王国北部で育てられたJon Snowが、実は王家の血筋で正当な王位継承者であることを伝えられる、ドラマ後半の重要な場面です。

台詞抜粋

heirが使われている部分の台詞を抜粋して紹介します。

英文 :
You’re never been a Bastard. You’re Aegon Targaryen,
true heir to the Iron Throne.

和訳 : (by Google 翻訳)
あなたは決して庶子なんかじゃない。あなたはエイゴン・ターガリエン、
鉄の玉座の正統な継承者だ。

ここでは、「heir to ○○」という表現で使われ、「継承者」という訳になっています。

家宝を意味する「heirloom」 – 受け継がれるloomって?

heirが含まれた英単語に、heirloom(発音 : エアルーム)があります。

heirloomは、日本でいう「家宝」に相当するもので、家督と同じように代々受け継がれるニュアンスを持ったモノを意味します。

loom(ルーム)という単語は、織機(機織機 : はたおりき)を意味しますが、元々の語源は道具/ツールという意味合いを持った言葉です。

heirloom = 代々受け継がれる道具 = 家宝というニュアンスになっています。

アイテムとしてのheirloom – from Darkest Dungeion

ゲームに登場している英単語も、覚えやすいものです。

様々なプラットフォームに展開している高難易度RPG「Darkest Dungeon」には、このheirloom(家宝)がアイテムとして登場しています。

heirlooms on Darkest Dungeon
heirloom – Darkest Dungeon

上記画像はゲームDarkest Dungeonで、Heirloomを取引する画面です。

同ゲームには、続編としてDarkest Dungeon 2が発売されています。
Steam版のURLを紹介しておきます。

文字だけで学ぶ危険性

英語の発音には、予想と違う、見た目と違った発音をするものも多くあります。

映画やドラマ、英会話などで「耳」から英語を吸収している場合には発音も一緒に覚えることができますが、文字だけで学んでいると「誤った発音」で覚えてしまう危険性があります。文字で覚えてしまった英単語の発音が誤ってしまっていると、修正することが難しいので、できるだけ英単語を覚える時は「発音も一緒に」覚えるようにしたいものです。

特に今回のheirのように「普通の発音」に見える単語は厄介なので、面倒ですが念のため発音を確認する習慣をつけると、失敗を未然に防ぐのに役立つでしょう。

同じように発音を間違いやすい単語「プロナウンス」についての記事も、是非あわせてご覧ください。