日本人は、英語のLとRの発音が苦手な事で知られています。日本語にない発音のため、多くの日本人はLとRの音を発話するのも聞き分けるのも難しいです。
英語には、LとRが違っているだけなのに、意味が異なる単語が多く存在しています。今回紹介するcrewとclueは、どちらもカタカナにすると「クルー」となるにも関わらず、意味が全く異なるため注意が必要です。
crewとclueの違い
crewとclueは、英単語としての発音は異なりますが、カタカナ表記にするとどちらも「クルー」となるほど似た音で構成されています。
ほとんど同じ音の単語にも関わらず、意味は全く異なります。それぞれの単語の主な意味は以下のようになっています。
英単語 | 意味 |
---|---|
crew | 乗組員 |
clue | 手がかり |
それぞれの単語について詳しく見ていってみましょう。
crew – 乗組員
crewの発音をカタカナ表記すると「クルー」ですが、こちらはR音になっているため注意が必要です。

単語の意味には以下のようなものがあります。
- (船や飛行機の) 乗組員
- 仲間
- グループ
crewは「乗組員」を意味する単語ですが、同じ目的を持ったグループの仲間の事やチームメンバーの事も表す単語です。スラング的に「my crew」というと、「いつもの仲間 / いつメン」といった意味合いになり、歌詞などで使われます。
英文 : All the crew were tired.
和訳 : 乗組員は全員疲れていました。
名前に「crew」が使われた作品など
仲間や乗組員の意味を持ったcrewは、商品などの名前に使われることも珍しくありません。
宇宙船 : クルードラゴン
近年では、宇宙船「クルードラゴン : Crew dragon」も話題となりました。クルードラゴンは民間企業(スペースX社)の開発した有人宇宙船で、中に人が乗ることからcrewが付けられていることと推察されます。(元は輸送用宇宙船 dragon)
ゲーム : レッキングクルー
任天堂が1984年に発売したファミコン用ゲームソフトには「レッキングクルー : wrecking crew」という名前の作品がありました。レッキングクルーは、マリオやルイージを操作してすべての壁を壊し、ビルを解体するアクションゲームです。wreckingは破壊や解体を意味する英単語で、wrecking crewで解体作業員を意味します。
clue – 手がかり
clueの発音をカタカナ表記すると「クルー」で、こちらはL音のため、日本語の「クルー」により近い音と言えます。

単語には以下のような意味があります。
- 手がかり
- ヒント
clueには、「証拠の一部 : piece of evidence」といったニュアンスがあり、日本語としては「手がかり」と訳されることが多いです。推理小説やサスペンス映画のような作品でよく使われる単語ですが、現代ではゲームなどでもよく見かけます。
英文 : we couldn’t find any clue.
和訳 : 何の手がかりも見つけられませんでした。
名前に「clue」が使われた作品など
手がかりを意味するclueも、作品名などに使われることがあります。
ゲーム : Clue / Cluedo
Clue / Cluedoは、2018年にSteamで販売された人気推理ゲームです。Cluedoは、イギリスのWaddingtons社のボードゲーム「クルード」の商標です。Clue / Cluedoは、大富豪の邸宅で起きた殺人事件を調べ、推理するゲームで、容疑者や凶器などの手がかり : clueを基に犯人を見つけます。
似た発音の単語に注意しよう
英単語には、LとRの他にも、THとSの様に似た発音で意味の異なる単語が多く存在しています。日本人としては聞き分けが難しいですが、間違ってしまうと大変な勘違いに繋がってしまうため注意が必要です。
近年では主にインターネット上の発言やメディアの造語などの影響で、紛らわしい外来語・カタカナ語も多く見受けられます。単語の意味をしっかりと確認して、恥ずかしい失敗をしないように注意しましょう。
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