芸術や伝統などの「文化」の他、風俗・生活習慣を含めた、共有する価値観・信念・行動様式としての「文化」も扱います。由来や変遷などをたどり、現代の常識や当たり前を見直します。
社会 壊血病はどこいった? ― 今、そこに在るビタミンC
かつて致命的だった壊血病は、なぜ現代ではほとんど見られないのか。歴史と科学の視点から、ビタミンCの役割と現代の食生活に潜む「見えないビタミンC」を分かりやすく解説します。
思想 「いただきます」は宗教? ― 日本と西洋の「食前の祈り」の違い
食事の前に言う「いただきます」。その一言には、神への祈りとは異なる日本人の感謝の文化が息づいています。西洋の食前の祈りとの違いから、その由来と意味を考えます。
言語 「妻」は女性? ― 刺身のツマに残る語の記憶
刺身のツマに残る「妻」の語源を手がかりに、かつて性別中立だった「つま」という言葉が、どのようにして「既婚女性」を指す語義へと変化したのかをわかりやすく解説します。
社会 政教分離の法的根拠と裁判例 ― 日本の政治と宗教
政教分離とは、国家が特定宗教に肩入れしないための原則です。憲法の根拠や裁判例をもとに、公教育や給食をめぐる現代の論点を整理します。
思想 正しい参拝の作法とは? 二礼二拍手一礼の意味と神社による違い
参拝の作法は、単なる所作ではなく「心を清める儀式」です。二礼二拍手一礼に込められた意味や、神社による作法の違い、禊・祓との関係をわかりやすく解説します。
社会 マウントを取る社会 ― 比較の宗教が作り出す幻想
SNSでも職場でも、いつの間にか「他人より上に立ちたい」と思ってしまう――。そんなマウント社会の裏には、儒教以来の“比較の宗教”が潜んでいます。優劣の幻想に気づくことで、苦しみから抜け出す方法を考えます。
言語 ズボンやボタンはフランス語? 語源でたどる明治日本の西洋化
私たちが当たり前に使う「ズボン」や「ボタン」。実はどちらもフランス語が語源です。明治の日本が西洋化を進めた時代、なぜ服飾の外来語にフランス語が多く残ったのか――その歴史をたどります。
思想 百人一首「風そよぐ」 ― 「禊ぞ夏のしるし」は夏か秋か
百人一首「風そよぐ楢の小川の夕暮れは――」。藤原家隆が詠んだ「禊ぞ夏のしるしなりける」は、夏か秋か。夏越の祓と旧暦の季節のずれから、和歌に込められた祓と季節の感性を読み解きます。
社会 その殺人は罪か、それとも救いか ― 森鴎外『高瀬舟』と安楽死
森鷗外『高瀬舟』に描かれる、兄を殺めた喜助と揺れる同心・庄兵衛。人を救う行為は罪なのか。安楽死・尊厳死が語られる現代に、この物語は何を問いかけるのか。
言語 CanonとCannon ― 英語で再び分けられた言葉の語源史
英語の canon と cannon は、発音が同じでも意味が異なります。その起源はギリシャ語・ラテン語にさかのぼり、フランス語を経て再び分かれた――語源から文化・思想の背景まで、言語の不思議を辿ります。